農産物の脱炭素の「見える化」の試行(農水省)

農林水産省が、フードサプライチェーンにおける脱炭素化を推進するため、農産物の生産段階における温室効果ガスを算定できる「温室効果ガス簡易算定シート」(試行版)を作成し、提供を開始しました。(以下、ニュースリリースからの引用)

趣旨

「みどりの食料システム戦略」が目指す持続可能な食料システムを構築するためには、フードサプライチェーン全体で脱炭素化を推進するとともに、その取組を可視化し、気候変動対策への資金循環や持続可能な消費行動を促すことが必要。
令和2年度から「フードサプライチェーンにおける脱炭素化の実践とその可視化の在り方検討会」を開催し、その成果として、生産段階の温室効果ガスを算定できる「温室効果ガス簡易算定シート」を試行版として、関心のある生産者や地方自治体、民間企業等に広く提供するに至った。
利用には、農林水産省ウェブサイトからの登録が必要。

簡易算定シートのポイント

  • 生産者が生産段階で実際に使用する農薬・肥料等の資材投入量や農業機械や施設暖房等のエネルギー投入量等を入力することで、温室効果ガス排出量が算定できる。
  • 地域の慣行農法を想定して算定した排出量(標準値(都道府県別又は地域別))と比較して、削減量や削減率を算出できる。
  • 現在の対象品目は米、トマト(露地と施設)、キュウリ(露地と施設)の3品目です。今後、対象品目を拡大していく予定。
  • 分解しにくい形態の炭素を長期間地中に貯留する技術であるバイオ炭の農地施用や水田からのメタン排出を削減する栽培技術である中干し期間の延長による温室効果ガスの削減効果を反映することが可能。
  • 先行して行った本シートによる算定結果を利用して、温室効果ガス削減効果を「見える化」した農産物を実証販売する。(実施者、実施時期・場所については関連URLを確認のこと。)

関連情報

以上(2022/9/19)