エコプロ2021等展示会参加レポート

「エコプロ2021」、「中小企業テクノロジー展」、「中小企業新ものづくり・新サービス展」に参加してきましたので、様子を報告します。なお、ブースの内容をいくつか紹介したレポートはこちらです。

エコプロ2021

開催概要

題 名:エコプロ2021~環境とエネルギーの未来展
日 時 :2021年12月8日(水)13:00~16:00(開催:12/8(木)~12/10(金))
場 所 :東京ビッグサイト[東2~3ホール]
主 催 :(一社)サステナブル経営推進機構、日本経済新聞社
URL  :http://eco-pro.com/2021/
来場者:54,885人(前年はonline開催)
その他:SDGs Week EXPO for Business 2021同時開催(社会インフラテック、自然災害対策Biz、ウェザーテック、カーボンニュートラルBiz)

開催状況

今年のHPには開催の趣旨は見当たらない。その代わりとしてか、開催概要には、「エコプロ2021来場者数」「開催概要(事務的な内容)」「新型コロナウィルス感染症対策」「エコプロ2021展示会としての環境配慮」の説明が掲載されている。開催概要の中に「開催概要」があるなど、構成にも詰めが不足しているように感じる。HP全体としては、開催の思いや熱意を伝えるというよりも、必要なことを掲載すれば十分でしょうとの印象を受けた。

現地会場の初日においては、来場者はそこそこ来て、混雑している様子だったが、開催規模自体がかなり縮小されていることを考えると、以前よりも盛況であるとは言えないのではないか。以前は、会期を通して16万人程度の来場者数の年もあり、数分の一の規模感となっていると思われる

展示の様子

  • SDGs関連の展示会との同時開催なので、どの程度盛り上がるか関心のあるところだったが、大手企業の参加も少なく、全体規模もかなり縮小した様子。
  • カーボンニュートラルのコンサルや気象ビジネスなどのインフラ関連のブースが目立った(SDGs)。
  • 学生の社会科見学はそれなりに来ている。学生団体を始めとして、参加者は多く、賑わっている状況であった。
  • 協会・学校、自治体のブースの割合が多いように感じる。地方の地場産業とエコを結びつけている印象もある。
  • 素材系企業が目立つ。電機メーカーを始めとする大規模ブースはほぼなくなり、全体としては地味な感じになった。

中小企業テクノロジー展 (戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業)成果展示・商談会)

開催概要

題 名:中小企業テクノロジー展(戦略的基盤技術高度化支援事業(サポイン事業)成果展示・商談会) 日 時:2021年12月8日(水)13:00~16:00(開催:12/8(水)~12/10(金))
場 所:東京ビッグサイト[東8ホール]
主 催:中小企業庁
共 催:全国中小企業団体中央会
URL :https://www.sapoin-tenjikai.go.jp/
その他:令和3年度予算「戦略的基盤技術高度化支援事業」の公募サイト

開催概要

中小企業庁「戦略的基盤技術高度化支援事業」(サポイン事業)に採択された事業者(“主たる研究等実施機関(旧・法認定事業者)”を担当した中小企業(サポイン企業))による、サポイン事業を通じて開発した新しい技術・製品等(事業成果)の販路開拓・拡大の取組を支援するため、本展示・商談会を開催している。 サポイン事業の成果に係る新規顧客の獲得や販路開拓のため、技術のシーズとニーズのマッチング及び商談の機会を提供し、サポイン企業の事業化促進を支援する。加えて、サポイン事業の成果を一堂に展示することにより、市場の創出、企業間連携の実現、情報収集等のビジネスチャンスの提供を行う。(HPより抜粋)

なお、 中小企業庁「戦略的基盤技術高度化支援事業」(サポイン事業)は中小企業と大学等の研究等実施機関との共同体で、数年間で中小企業が主体的に研究開発から商品化まで持っていく必要があるが、補助総額は3年間で1億円弱(2/3以内)となるので、それなりの研究開発ができると思われる。なお、募集要件は募集ごとに変わるので、詳細な要件は当該年度の募集要項を参照のこと。

展示の様子

展示内容は、中小企業の特定ものづくり基盤技術の高度化に関する指針にある12の技術区分(デザイン開発、情報処理、精密加工、製造環境、接合・実装、立体造形、表面処理、機械制御、複合・新機能材料、材料製造プロセス、バイオ、測定計測)、及び、これらに利用技術26種を組み合わせたもの種別で成果が分類される。

出展数は、リアル:58件、オンライン:11件、であった。

その他、以下の通り。

  • 大学・公的研究機関との共同体で実施しているため、技術レベルが高いと感じた。
  • 各成果は専門性が高く、専門外の分野について深い理解は難しい。

中小企業新ものづくり・新サービス展

3.1 開催概要

題 名:ものづくり補助事業展示商談会「中小企業 新ものづくり・新サービス展」
日 時:2021年12月8日(水)13:00~16:00(開催:12/8(水)~12/10(金))
場 所:東京ビッグサイト[東7ホール]
主 催:全国中小企業団体中央会
後 援:経済産業省、独立行政法人中小企業基盤整備機構、一般社団法人日本経済団体連合会、株式会社商工組合中央金庫、株式会社日本政策金融公庫、日本商工会議所、全国商工会連合会、独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)、独立行政法人国際協力機構(JICA)、都道府県中小企業団体中央会
URL :https://shin-monodukuri-shin-service.jp/
その他:ものづくり補助金総合サイト

開催概要

ものづくり補助事業に取り組んだ事業者が、ものづくり補助金を活用して開発した新しい製品・サービス・技術等(補助事業の成果)の販路開拓・拡大支援のために、本展示商談会(以下、本展)を開催している。独立行政法人中小企業基盤整備機構の中小企業生産性革命推進事業に係る予算を活用している。 補助事業の成果に係る新規顧客の獲得や販路開拓のため、商談機会を提供し、補助事業者の事業化促進支援を行っている。加えて、補助事業の成果を一堂に展示することにより、市場の創出、企業間連携の実現、情報収集等のビジネスチャンスの提供を行う。これらの支援を通じて、中小企業・小規模事業者の経営力強化・生産性向上を図るとともに我が国経済の活性化につなげる。(HPより抜粋)

展示の様子

展示内容の分類は、情報・通信(42)、医療・生活・ヘルスケア(77)、物流・サービス・その他(32)、電気・電子部品(27)、環境・建設・エネルギー(32)、農林水産・食品(74)、化学・繊維・紙(91)、機械・部品(169)となっている。なお、()内はリアル出展件数。

出展数は、リアル542社であった。

その他、以下の通り。

  • 機械・部品に分類される成果が圧倒的に多い。
  • 化学・繊維・紙が2番目に多いが、印刷業が多く含まれるためと理解する。
  • 農林水産・食品も結構多い。
  • 中小企業テクノロジー展(サポイン事業成果)の方が革新的な技術が多いが、一方で、中小企業新ものづくり・新サービス展の方がビジネスとの距離が近い技術が多い。

以上(2021/12/14)